EVIDENCE
測定の根拠と、研究への姿勢。
認知と運動を統合して捉えるという考え方には、いくつもの研究領域の積み重ねがあります。REAXIONが参照している知見が何を示しているのか、そして研究機関との連携方針をご説明します。
REFERENCES
参照している知見
REAXIONの測定指標は、公開されている研究領域を出発点に設計しています。ここではそれぞれの研究領域が「何を示しているのか」と「REAXIONの設計にどう関係しているのか」を一部抜粋してご説明します。
いずれもCognitive Motor、すなわち認知と運動を切り分けずに捉えるという考え方につながる知見です。
掲載内容は研究領域の考え方の紹介であり、REAXIONによる特定の効果を示すものではありません。REAXIONは医学的な診断・治療を目的とした製品ではなく、特定の疾患の予防・改善を保証するものではありません。

- PROCESSING SPEED / LONG-TERM
20年追跡で示された、処理速度トレーニングの可能性
研究内容:
65歳以上を対象とした大規模研究「ACTIVE Study」の参加者2,021名を、Medicareの診療データと組み合わせて約20年間追跡しました。視覚情報を素早く処理しながら、周辺の情報にも注意を向ける「処理速度トレーニング」と、その後の認知症診断との関係を検証しています。主な結果:
処理速度トレーニングに加えて、追加のブースターセッションを受けた群では、対照群と比べてアルツハイマー病および関連認知症(ADRD)の診断ハザードが25%低い
結果が報告されました。REAXIONとの関連:
視覚情報を捉え、複数の対象に注意を向け、限られた時間で処理する点はREAXIONの課題にも共通します。視覚処理・注意・処理速度を継続的にトレーニングする意義を考える上で重要な研究です。※25%低下は、処理速度トレーニング後に追加のブースターセッションを受けた群で確認された結果です。
- COGNITIVE × PHYSICAL
「考える」と「動く」を組み合わせる
研究内容:
健康な高齢者6,164名を含む50件の介入研究を統合したメタ解析です。認知トレーニングと身体運動を組み合わせることで、認知機能や身体機能にどのような変化が生じるかを分析しました。主な結果:
特に、認知課題と身体運動を同時に行うトレーニングでは、実行機能、処理速度、全般的な認知機能、身体機能の改善が報告されています。REAXIONとの関連:
REAXIONは、認知課題だけ、運動だけを行うのではなく、視覚刺激を見て、考え、判断し、身体で反応します。「認知と運動を一体として捉える」というCognitive Motorの考え方に近い研究です。 - Visual Decision & Response
見て、判断して、反応する力を高める
研究内容:
669名のアスリートを対象とした27件の無作為化比較試験(RCT)を統合したメタ解析です。視覚トレーニングが、判断を伴う反応時間やスポーツパフォーマンスに与える影響を分析しました。主な結果:
視覚トレーニングによって、判断を伴う反応時間と競技に関連したスポーツパフォーマンスの両方で有意な改善が報告されています。REAXIONとの関連:
スポーツでは、単に速く動くだけでなく、周囲を見て必要な情報を選び、判断して動くことが求められます。「見る → 判断する → 身体で反応する」という一連のプロセスを扱う点でREAXIONと共通しています。 - EXECUTIVE FUNCTION
「考えながら動く」と子どもの実行機能
研究内容:
4〜16歳の子ども・青少年2,857名を含む23件の研究を統合したメタ解析です。判断や記憶、ルールへの対応など、認知的な要素を取り入れた身体活動が実行機能に与える影響を分析しました。主な結果:
認知課題を含む身体活動によって実行機能全体が改善し、特に、不要な反応を抑える抑制制御と、情報を一時的に保持して処理するワーキングメモリで有意な改善が報告されています。REAXIONとの関連:
REAXIONにも、条件に合う刺激だけを選ぶ、不要な刺激には反応しない、順番を覚えて動くなどの課題があります。「考えながら身体を動かす」という点で共通する研究領域です。 - COGNITIVE-MOTOR DUAL TASK
認知課題と運動を同時に行う
研究内容:
軽度認知障害(MCI)または認知症のある高齢者1,477名を含む20件の無作為化比較試験(RCT)を統合したメタ解析です。認知課題と身体課題を同時に行うDual-task Trainingの効果を検証しました。主な結果:
Dual-task Trainingによって、全般的な認知機能、実行機能、ワーキングメモリ、歩行機能などの改善が報告されています。REAXIONとの関連:
REAXIONも、視覚刺激を確認し、課題のルールを判断しながら身体を動かします。認知と身体を切り離すのではなく、同時に使う能力として捉える点で共通しています。 - ORIGINAL DATA
臨床データから認知機能の状態と変化を分析
研究内容:
医療機関の協力のもと、当社が主体となり、REAXIONで得られる反応時間、反応回数、正答・誤答などのデータと、既存の認知機能検査や診療情報との関係を分析しています。複数回の測定を行い、一人ひとりの変化も継続的に確認します。
目指していること:
認知機能の状態や変化を短時間の測定で捉え、認知機能低下への早期の気づきや、継続的な状態把握に活用できる評価指標の開発を進めます。 - COLLABORATION
認知機能低下の早期把握とトレーニング効果を検証
研究内容:
大学研究者と共同で、REAXIONの反応時間、正答・誤答、見逃しなどの測定指標と、既存の認知機能評価との関係を分析しています。さらに、一定期間の認知運動トレーニングを行い、介入前後の測定結果と認知機能の変化を比較します。
目指していること:
認知機能低下リスクの早期把握に活用できる指標を整理するとともに、REAXIONによる継続的なトレーニングが、認知機能や認知運動機能に与える変化を検証します。 - COLLABORATION
運転に必要な認知・反応機能をAIで分析
研究内容:
大学と共同で、同じ対象者にREAXIONによる認知運動機能測定と、ドライビングシミュレータによる運転評価を実施します。反応時間、誤反応率、見逃し率、左右差などと、危険場面への反応やブレーキ操作との関係をAIで解析します。
目指していること:
運転に関わる注意、判断、反応、視覚探索などの特徴を抽出し、短時間で実施できる運転認知評価法と、総合的な評価スコアの構築を目指します。
REAXION ORIGINAL DATABASE
REAXION Original Database
参照する知見に加えて、自分たちのデータでも確かめています。
REAXIONでは、累計3,000名以上の認知運動測定データをもとに、独自データベースを構築しています。
このデータベースは、統計解析、認知運動指標の研究、年代別分析、性別比較、継続変化の解析などに活用されています。
測定データが増えるほど比較の基盤が整い、認知運動への理解と研究の精度につながります。
※ データは個人が特定されない形で統計処理を行った上で分析に用いています。分析結果は医学的な診断・判定ではありません。
DATABASE OVERVIEW
データベースの構成。
年代・性別の構成と、記録している4指標の分布です。測定データの追加にあわせて更新していきます。
Age Distribution
年代別の構成
学齢期から高齢期まで、幅広い年代の測定データが含まれます。
Gender Distribution
性別の構成
- 男性 54%
- 女性 44%
- 未回答 2%
性別ごとの分布を踏まえて、指標の読み方を調整します。
Reaction
反応速度の分布
光刺激の提示から反応成立までの時間の分布です。
Decision
判断の分布
条件に対して正しい対象を選べたかの精度の分布です。
Memory
記憶の分布
順序やルールを保持したまま遂行できたかの分布です。
Motor Response
運動遂行の分布
狙った動作を身体で実行できたかの安定性の分布です。
※ 図に表示している数値は構成イメージであり、実際の集計値ではありません。集計結果は準備が整い次第、順次公開します。
COLLABORATION
研究機関の皆さまへ
REAXIONでは、測定・評価技術の研究開発を、外部の研究者とともに進めていきたいと考えています。共同研究、データ提供、実証実験のご相談を承ります。
測定プロトコルの詳細や、取得できるデータ項目の仕様については、お問い合わせいただければ個別にご説明いたします。
